営業でサービスが売れない時はキャラを売ったら売れました【体験談】

目次

夜勤明け。

8月に入り太陽が照り付ける天気。蝉はワシャワシャと鳴いている。そしてボクは眠い。

コーヒーを作り、トースターでパンを焼き、利用者さんの分を配膳してから、時間の合間にまかない朝ごはんを食べる。

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まかない朝ごはんを食べながら、食器洗いを済ませて、厨房の整理整頓をしてゆく。片づけ習慣を身に着けようと、「放置せずにすぐ片づける」を意識しているので、自己満足できるほど厨房がキレイに使えた。

今日はとてもいい感じ。誇らしい。

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デイの責任者が

スタッフ
今日も主任。ご自分の仕事を片付けて下さい。デイのほうはやっておきますから。

とありがたい言葉を掛けて頂いて、デイが回り始めたのを確認して事務所で書類仕事をしようと思っていた。

しかし、利用者さんから

利用者さん
利用料金がわからないから説明にきてほしい。

という電話が入ったので、利用者さん宅へ訪問することになった。


サービス内容を説明しても納得されない

利用者さんにいくら説明しても納得してくれない。何度も何度も説明をしているが、サービス料金の事で納得がいかないようだった。

それに新型コロナで自宅で閉じこもり状態で、考える事といったらネガティブな事ばかり。いろいろと愚痴っぽくなっていた。

これはいくらサービスの説明をして、サービスを売ってもラチがあかない。そう考えて方向転換。自分のキャラを売る方向で話を進める。

利用者さん
最近はとても体が動きにくくなったのよ。なにをするにもゆっくりで疲れてしまうの。
ライカー副長
家事をこなすのはたいへんですね。特にこんな大きなお屋敷では。
利用者さん
そうなのよ。冷蔵庫に冷凍食品とか入っているけど、なかなか口に合わなくてね。
ライカー副長
それでも良く頑張っておられると思いますよ。毎日の事ですから。
利用者さん
私のしんどさを、あなたわかってくれるのね。お医者さまでも「大丈夫大丈夫」と気休め云うのよ。
ライカー副長
そうでしたか。お化粧やキレイなお洋服を着ておられるので、お医者さまも見た目だけで判断してしまうのでしょうね。
利用者さん
まぁ、キレイだなんて、そんなことないわよ。私なんてもうおばあちゃんよ。
ライカー副長
いえいえ、お美しいと思いますよ。それにおしとやかな感じがボクは好きですし。
利用者さん
まぁ、そんな事おっしゃって。

サービスを説明して納得してもらうのは諦め、まずは利用者さんの話を聞く事に徹した。どんな話でも利用者さんの感情を読み取り、共感のあいづちを打ち、言われて嬉しいだろうなという言葉を選んで対話をすすめる。

そして話を本題に戻してゆく

ライカー副長
ところで、話を元に戻しますが、サービスのほうは今まで通りの利用で良かったですか?
利用者さん
まぁ、そうね。そうしてもらおうかしら。
ライカー副長
わかりました。じゃぁいつもの時間にお迎えにあがりますので、また何かありましたらお電話下さい。
利用者さん
ごめんなさいね。わざわざ来て頂いて。
ライカー副長
いえいえ結構ですよ。いつもで仰って下さい。いつでもすぐに参りますので。では事務所に帰りますので失礼します。

といった感じで、いつものサービスをいつものように利用するといった形でまとまった。

顧客満足を満たす

サービス料金の説明をしていた時は、全く納得されず不平不満を言われていたのが、利用者さんに関心を持ち、利用者さんの話を聞いているだけで、なにかしらのニーズを満たしてすんなり受け入れられた。

これを因数分解すると

  1. サービスに苦情を申し立てたい感情があった。
  2. 不満という感情を吐き出したいのにサービスの説明をされる。
  3. まったく不満の感情が解消されない。納得できない。
  4. 不満の感情に目を向けて、感情を引き出す会話を行う。
  5. 自分の感情に共感を示してくれてストレスが解消される。
  6. 思い通りにならないストレスを聞いてくれて気持ちがスッとする。
  7. 聞いてくれたこの担当者はとても私の事をわかってくれる。
  8. この人の云う事なら間違いがないだろう。
  9. わかりました。いつものサービスでお願いします。

と、こういう事になってくる。つまりサービスを売らずに、自分を売り込んで信頼を持ってもらった。そういう事だろう。

人というものは、人として扱われたいという基本的な欲求がある。年寄だから甘くみられたと思えば腹が立つ。話し合い分かり合おうとする気持ちは消え失せる。

話を聞き、感情に関心を持ち、共感して受け入れる。その一連の行動が「自分の存在を認めてくれた」という自尊心に変わってゆく。そこで初めて信頼が出来る。

そして信頼はお金に両替が出来る。これがキャラを売るという事である。

これで何度目だろうか。電話が入り訪問して説明する。電話が入り訪問して説明する。相手の納得が得れるまで付き合う。相手のために自分の時間を使う。その姿勢が相手との信頼となる。

そして信頼はお金に両替が出来る。信頼貯金である。

そんな出来事があった午前中。まぁこれだけではないのだけど、いろいろと用事が入り、結局ボクは事務所で書類仕事が出来なかった。

あとがき

その後は、他の利用者さんのクスリが無くなるということで、医院へ走りクスリの処方箋をもらう。

そして商店街を抜けた先に薬局がある。

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こういった細かい動きが信頼貯金になる。信用と信頼の違いは、条件付きか、条件がついていないかの違い。銀行が担保をとってお金を貸すように、信用には条件がある。

しかし信頼には無条件であなたを信じるという意味合いが強い。細かく動き助ける事で信頼がついてくる。お客さんから信頼されると、気持ち良くお金を出してくれる。

サービスを利用して、しぶしぶお金を払ってもらうのと、いつもありがとうと言って気持ちよくお金を払ってくれるのでは、全く違ったりする。

特に月々の支払が高額になればなるほど、請求書を見て費用対効果を考えるので、そこでやっぱり気持ち良く請求書を受け取ってほしいし、その為の物語は作っておかなければ得意先を失ってしまう。

高額商品でも担当者の人柄にお金を出してくれたりするので、サービスを売るよりも、自分のキャラを売り、お金の出せる物語はつくる。それがサービスを売るコツだったりする。

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この記事を書いた人

福祉事業の経営をしてます。①小規模多機能のケアマネ②現場の介助③厨房で料理作り④体操教室など地域ボランティアをしています。
「やってみる」を軸に人生の幅を広げます。ウインドサーフィン・登山・カメラ・バイクはSV650・競馬・FX・株式投資・投資信託などなど。体験を記事にしています。

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