「地動説」を提唱したポーランド天文学者であるニコラウス・コペルニクスの誕生日です。
地動説とは
宇宙の中心は太陽である。地球は他の惑星と太陽の周りを自転しながら、太陽を中心に公転しているという考えです。
古代の考えは
紀元前4世紀アリストテレスの時代から、紀元前16世紀のコペルニクスの時代まで、地球は宇宙の中心であると信じられていました。
朝起きれば太陽が昇ってくる。太陽が沈み、月と星が登ってくる。再び太陽が昇ってくる。自分の生活する場を中心に、太陽や月が動いていると考えるのが普通でした。
天動説が優位だったのは、地動説で地面が動いているのであれば、説明付かない事があったから。
- 飛んでいる鳥はなぜ地球の自転に取り残されないのか?
- 真上に投げたボールはなぜ地球の自転に取り残されないのか?
ニコライ・コペルニクスの地動説
天文学者でもあったコペルニクスは、カトリック教会の司祭でもあった。天動説では星の位置にズレが生じて暦がずれてしまっていた。キリストの復活祭も10日ほどズレてしまう。天動説より地動説で説明したほうがより自然な暦の運用が出来る事に気がつく。
1543年ニコライ・コペルニクスが亡くなった年に「天体の回転について」という書物が発表された。これが数学的に地動説を提唱するものだった。
当時のキリスト教の圧力が強く、地動説を発表しようものなら迫害を受けてしまう可能性があった。ゆえに自分が亡くなってから発表する段取りを踏んだのである。
キリスト教
カトリック教会が天動説を放棄したのは1992年。つい最近の事である。コペルニクスの「天体の回転について」が発表されて実に449年も地動説は否定され続けてきたのでした。
その理由としては
- アリストテレスの天動説をカトリックは採用していた。
- カトリック教会の考えが正当で、それ以外は異端。
- ヨシュア記の「日よ、ギベオンの上にとどまれ」「月よ、アラヨンの谷にやすらえ」を根拠に「太陽がうごいている」と聖書に書かれてあると聖書絶対論を支持した。
- 宗教による国家・支配の世界。権威・権力を維持しようとするベクトルが働く。
ヨシュア記は、聖書の書物。イスラエル人が約束の地を取り戻す物語が書かれてある。そのなかで「日よ、とどまれ」という記述があり天動説が信じられていた時代に生きる人を通して書かれたものであった。聖書を否定できるわけもなく、そのまま問題を先送りしていたら1992年になったのでしょう。
ガリレオ・ガリレイの登場
ガリレオは30倍の望遠鏡を発明して、天体を観測し続けました。その結果、コペルニクスの地動説が正しい事に気がつき、「星界の報告」を発表することになります。
- 望遠鏡を作ったことを図で説明している。
- 月の観察をスケッチ入りで説明している。
- 月までの距離や月の大きさの推論が記載。
- オリオン座からプレアデス星団
- オリオン大星雲の中にある星のスケッチ
- かに座のプレセペ星団などのスケッチ
これらのデーターを元に地動説を提唱することになった。
ガリレオ裁判
星界の報告を発表し、キリスト教から罪人扱いされてしまう。
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