今日は、1946年(昭和21年)NHKラジオの「のど自慢素人音楽会」が始まった日です。NHKが「のど自慢の日」として制定しました。
番組の企画は
番組の企画は『NHK紅白歌合戦』も企画したNHK音楽部のプロデューサーです。軍隊時代に故郷の歌を披露する余興があり、これを番組にしたということです。
マイクを持つ人は権威ある人という空気だった。「素人がマイクを持って歌う?」と反対されたのだけど、GHQが「おもしろそうだからやれ」と番組になったということです。アメリカでも素人がマイクを持って歌うという番組はなかったのですから、GHQも他国の事なのでおもしろがってたんでしょうね。
ラジオから
1946年1月19日にラジオ番組「のど自慢素人音楽会」としてスタート。テレビ放送は7年後の1953年3月15日からスタートした。
第一回のラジオ放送で出場者の募集をしたところ、900名が応募。かなりの人気だった事がわかります。
オープニングの変化
オープニングは鐘(チューブラーベル)で始まり、BGMが流れ出すスタイル。出場者が左右から登場して、会場は拍手する。〇〇県〇〇市からお送りしますというラジオ体操さながらの演出。
挨拶は、『日曜のお昼は明るく、楽しく、元気良く。『NHKのど自慢』 司会の〇〇です』と元気に挨拶していたが、東日本大震災の時は被災地に配慮して挨拶はシンプルなものに置き換えられた。
出場手続き
- 往復はがきで各地のNHK放送局に参加申し込みをします。
- 出場資格は中学生以上
- 観覧希望者も往復はがきで参加申し込みをします。
- そして抽選の上、募者宛に返送されてくる
予選
- 書類選考により約250組の予選出場者が選ばれる。
- 非公開の予選会に出場。
- 予選は自由に観覧できる。
- 本番の出場者20組が決まる(コロナ禍18組)
- 原則として予選会と同じ衣装で出演する。
出場後に有名になった人
- 美空ひばりは9歳時に出場で鐘1つ。残念賞。
- 北島三郎は高校生の時に出場して鐘2つ。残念賞。
- 五木ひろし – 福井県で合格。ゲストとしても何度か出演している。
- 島倉千代子 – 鐘2つ
美空ひばり
- 9歳の時に出場した。
- その時の歌は「悲しき竹笛」か「リンゴの唄」です。
- 鐘1つで残念賞。
赤いドレスを着るなんて。子どもが大人の歌を歌うなんて。などのクレームがあり鐘1つだったらしい。そんな時代でついていけてなかったわけです。「子どもは子どもらしく」という時代なのでしょうね。
12歳でレコードを発売して成功してゆきますが、「若くて女性である」という事で、バッシングを受けたようです。ジェンダー社会で「女はおしとやかに」「女は女らしく」が社会的な価値であった時代。苦難をバネに「才能を世に認めさせた」美空ひばりでした。