
迷走は力なり
穏やかな海と、迷走を抱える僕たちの一日
今日は風も穏やかで、ウインドサーフィンにはちょうどいい日でした。
スピードは出ないけれど、波に揺られて漂うだけでも十分。海の上の静けさは、頭の中をゆっくり整えてくれるんですよね。
前日の土曜日の息子は少しイライラしていました。理由はだいたい見えています。
- 就職先がまだ決まっていない
- お金がない
- 生地やミシンが買えない
- 彼女から「遊ぼう」とLINEが来る
- でも遊べばお金が減って服が作れない
- 服作りに集中したい
夜には「ごはんいるか?」「買い物いくけど一緒に行くか?」というlineから始まり、息子と一緒に近くのイオンに行きます。
そんな訳で、買い物ついでにスーパーへ行く道すがら、愚痴をひと通り聞いたのが土曜日の事です。僕は相づちを打つだけ。人は話を聞いてもらえるだけで、気持ちが少し軽くなるものですからね。
そして煮詰まている息子に、気分を変えさせようと今日の日曜日に息子を誘ってみたわけです。
気分転換にツーリングへ誘ってみたけれど、彼は「今日は服を作る」とlineで返答が来ました。火がついている時に水を差すのはよそう。
そう判断して、僕は僕で海へ向かったわけです。
この数年の流れ
思えば、息子が「バイクの免許を取りたい」と訪ねてきてから、いろいろありました。免許を取った後は「ママにバイクを買ってあげてほしい」「おねーちゃんにカメラを買ってあげてほしい」とも言っていて、息子なりにママや姉の事を想っていたわけですよね。
けれど当時は家庭の事情もあって、元妻も息子も気持ちを受け止めきれない日も多かったのだと思います。小さなすれ違いが積み重なり、今思えば進路の話になるころには、お互いに余裕を失っていたんだろうなと思います。
一時は美容師を選んだ息子でしたが、その後も迷走し続けて、結構のところ決めかねていた息子に、僕は留学を提案しました。大きな経験になったと思ったからです。
それはそれで良かったのですが、たぶん元妻にとっては納得しずらい選択だったのだと思います。
帰国後は再び緊張が走り、息子は「自分の居場所をつくろう」と決断したのでしょう。ちょうどその頃に韓国の友人の影響もあり、「服作り」という夢を見つけ、作業場としの集中する場所が欲しかった。だから家を出て僕のところに来たんだと思います。ただその環境下でも悩みながらも取り組んでいる、という流れです。
夢が見つかったのは良いこと。でも親子の関係は難しい局面を迎えました。息子は前だけを見ているから、この重さにまだ気づいていないのかもしれません。
元妻の気持ちを推し量る
期待が裏切られたと感じる時、人はまず悲しみを抱えるものです。悲しみがやがて怒りに変わる。彼女の中にも、そうした感情の流れがあったのだろうと思います。
彼女の心にあった“こうあってほしい”を推察すると――
- 息子に母親として頼ってほしかった
- 自分の選択を信じてもらいたかった
- 父親を頼ってほしくなかった
こんな思いが入り混じっていたのかもしれません。
そこから「私は間違っていない」と「どうしてうまくいかないのか」の間で揺れ動き、苦しさを抱えていたのではないかと思います。
一方で息子の本音は、
- 自分の意見を母に認めてほしかった
- ママを心配して意見を言ったのに、聞き入れてもらえなかった
きっとこんな気持ちがあったのだろうと想像します。
結局、互いに余裕がなく、相手の想いに寄り添う力を次第に失っていた。そして会話は互いに一方通行になり、すれ違いは大きくなっていったのだと思います。
あれだけ親子共にバカやって笑いあっていたのに、なぜこんな事になるんだろうと思います。四柱推命の鑑定でも元妻と息子は相性がいいんです。ただ課題もあるわけです。
■ 四柱推命での各々の関係の特徴と課題
💠 父 × 母
- 共に土が強く、価値観は似ている。
- ただし正しさを競い合うと平行線に。
- 父が「柔らかさ」を意識するのが調和の鍵。
💠 父 × 長男
- 父は現実的・堅実、長男は理想・自由志向。
- 父が「認めてから諭す」ことで信頼関係が築ける。
- 否定や正論だけだと反発が強まる。
💠 母 × 長男
- 一見調和するが、母の不安が強まると、長男の自由さを否定しやすい。
- 「心配」→「応援」に変えると関係が良好に。
💠 父 × 長女
- 性格が似ており、父にとっては安心できる存在。
- 長女は父に共感しやすいが、内心は感情を抑え込みがち。
- 父が「感情を出してもいいよ」と促すとより良い関係に。
💠 母 × 長女
- 土が強い者同士で、母娘で価値観が近い。
- 長女が母を支える傾向があるが、自己犠牲にならないよう注意。
💠 兄妹
- 長男さんは自由志向、長女さんは堅実志向。
- 価値観は異なるが、互いを補い合う関係。
- 長女が「聞き役」に回ると、長男は安心して自己表現できる。
今は迷走しているけども準備の時だと思う
けれど、迷走するのは悪いことではないとも思います。息子が今まさに夢に向かって迷っているように、母親も母親として迷走しているのかもしれません。



離婚した当初は僕も迷走しました。
元嫁は余裕を失いながらも、それは「子どもにこうあってほしい」と願った結果。迷走の根っこには、やっぱり愛情があったはずです。
迷走することは悪い事ではなく、誰でも自分の殻を破るのに必要なプロセスです。だから時を待つ事が肝心だと思います。
課題の分離と、僕の課題
今は何をしても彼女の悲しみに届かない。ここで大切なのは、アドラー心理学でいう「課題の分離」だと思います。彼女の悲しみは彼女の課題。僕の悲しみは僕の課題。



混ぜないことが歩む力になる
相手を動かそうとしても、結局は動かせないのです。信じて待つしかない。
そして僕自身の課題は、はっきりしています。
- 息子の将来を見届けること
- バラバラになった家族を、どんな形であれ繋ぐ努力をすること
- 元妻に負担をかけないこと
- 元妻と娘のピンチに支えられるよう、準備を整えておくこと
- そのために身軽でいること
こうして並べると、僕は独身でパートナー選びに自由であるはずなのに、家族の幸せを願うあまり、自分で自由を閉ざしているなと思います。けれど、これは僕の選択です。僕の課題に向けた行動でもある。矛盾を抱えたままでも、前に進むことはできるんですよね。



たぶんそれが人らしい。
息子は息子のペースで夢を追っています。娘はたぶんママを心配しながら、自分の道をマイペースに進めているでしょう。ママは自分らしさの幸せを見つけてゆくでしょう。



僕はその背中を遠くからそっと見守るだけ。
今日は、ウインドサーフィンをして帆に風を受けながら、海の上で考えます。
迷走することは、きっと誰にでもある。
そしてその迷走もまた、必ず力に変わっていくのだ。
だから今は、彼と彼女らの本来もつ力を信じていようと思います。