開幕大阪万博に突撃
4月13日が大阪万博2025の初日です。
行くのであれば初日しかないと常々思っていた僕は行動することにしました。
暇を持て余している息子に「いくか?」と尋ねると、すぐに「行く」と返答がきたので、前日にネット予約。

前日に取れるんだ!?
という事に驚きつつ、チケットは東ゲートを選択。車で行くつもりだったので東ゲートを取ったわけですが、障がい者用の駐車場しかなく、大阪万博の交通手段は電車とシャトルバスしかないようです。
車で行くなら駅近の駐車場を探せ
誰もが途中まで車で行くだろうと考え、夢洲付近の駐車場はパスして、大阪南港の中ふ頭の駐車場へ向かいました。
ここから中央メトロ線で夢洲まで向かいます。
途中案内など無くて、本当に万博開催してんのかなと不安になりましたが、無事に到着。
人がごった返しておりました。
電波が悪くてチケット表示出来ない問題
夢洲駅を出るとそこは「西ゲート」です。僕たちは「東ゲート」のチケットを持っているので、東ゲートに移動しなきゃいけないのかと思いきや、どちらでも入れるんだそうです。
じゃぁなんでネット予約の際に選択させるんでしょうね?
不思議に思いながらも、ここで問題発生。
チケットをスマホで表示しようとしても電波が悪すぎてチケットを表示出来ないのです。



え?なんで?
僕は万博アプリの使いにくさ(毎回ログインID・パスワードを求められる)で、チケットをスクショして写真ファイルに保存していました。そのほうがアプリを立ち上げずにチケットを表示できるので。
それをしていなかった息子が苦戦しておりました。



電波が悪いってどいうこと??
電波が悪くてチケット表示できない問題は、入場すら出来ません。たとえ入場出来たとしても、その後にいろいろ問題があります。
例えば・・・
万博は現金は使えません。キャッシュレス決済です。だからスマホのバーコード決済を使おうと思っていたのですが、電波が悪かったらバーコード決済出来ないじゃないですか。
キャッシュレス決済をアピールするのであれば、キャッシュレス決済の環境はしっかり整えておくべき問題だと思うのですけど、なぜこんな事が起きるんでしょうね?
とにもかくにもなんとかチケットを表示することができて、すぐさまスクショを取って写真ファイルにチケットを保存。かなりスリリングな話です。
形だけの厳かな手荷物検査
次はというと、西ゲート前にかなりの行列が発生しています。
それもそのはず、手荷物検査待ちが発生しているからです。
ディズニーランドで手荷物検査を受けた事がありますが、あれはカバンを開けてスタッフが確認するといった簡易的なものでした。
これでも入場者に心理的な負担は掛ける事が出来るので、「手荷物検査があるのでヤバい物は持ち込めない」と入場者に思わせる効果は十分にあると思うんです。
ただ大阪万博では違います。
空港にあるX線スキャナーや金属探知機が置かれています。入場者は金属類をポケットから出し、スマホ、鍵などを箱に入れて、リュックなどはX線スキャナーに読み込ませます。


かなり本格的な手荷物検査をしている割には、金属探知機が反応していてもスルーです。緑から赤ランプに変わっているのに、止められません。
X線スキャナーの画像もロクに見ていないのではないかと疑ってしまうほどです。
そこに時間がかかり、この行列が発生しているという始末。
この待ち時間およそ2時間です。入場するのに2時間の待ちが発生するわけです。



並ばない万博はどこいった?


紙のMAPは有料
やっとのことで入場を果たし、大屋根リングの近くまで来ました。
さすが圧巻です。なんて表現したらいいんでしょうか。大きな太い木材が縦横と組み込まれて、まるで木製コースターを見ているよう。いや違うな、そう!京都の清水寺だ。清水寺を下から眺めたような景色です。


大屋根リングを抜けると、最初の行列に。なんだろうと覗き込むとMAPの販売です。紙のMAPは200円するらしい。



え?MAPって金とられるの?
MAPが有料というのは、僕の経験から国立公園の大台ケ原ぐらいです。あれは登山で行った時の登山ルートのMAPだったので、まだわかるのですが、USJでもディズニーリゾートでも紙のMAPぐらい置いているでしょう?
万博アプリでMAPがあり、GPSで自分の位置を確認できるので、わざわざ紙のMAPなんていらないでしょとうことなのかもしれませんが。
そして、そこに行列が発生していて、ゲートで行列を経験してうんざりしていた後に、紙MAPのためだけに並ぶというのは、もう精神的にも無理でした。



紙MAPのために時間つぶすの?
大屋根リングと抜け出せない罠
大屋根リングには、エスカレーターがありました。




大屋根リングは、ひとつのパビリオンだといっても過言ではないと思うんですよ。
大屋根リングは3段構造になっているのかな?一番下の層は万博の内側を通っており、通路も広く快適です。ぶらぶら散歩出来るんですね。


ふたつめの層は少し上を走ってます。通路が狭く人は縦列になり歩いておりました。そこにブルーインパルスを見ようと立ち止まっている人がいるので、さらに狭くなるわけです。
そしてそこへ雨が降ってくると傘をさしますよね。これで更に狭くなります。
万博初日の天気は雨でした。それも風が強い日だったんです。ブルーインパルスも関空を3機飛び立ったそうですが、悪天候を理由に中止となりました。
関空・伊丹・神戸の3空港から飛行機の離発着が止まり、大阪湾上空は一機もいない状態。ブルーインパルスのためだけに飛行機が一機も飛んでいない大阪の空なのですが、悪天候には勝てないそうです。
ブルーインパルスをひとめ見ようと集まった大屋根リングの群衆。そして雨という状況が重なり、傘が凶器になります。目の高さに傘がすれ違うわけです。危なくて危なくて。


ちょっとこの状況で大屋根リングを歩くのは危険と判断して、そろそろ降りようと思いますが、いったん上がってしまうと、結構な距離を歩かなければ次の降りる場所が見当たりません。
ひたすら降りる場所を探して彷徨う事になります。



ここ降りる階段あるんじゃないの?
と、通路に入るとそこはトイレ。そして行き止まりという具合です。



どこから降りるんだよ・・・
ひたすら歩いた挙句に、やっと降りる階段を見つけて大屋根リングの下に辿り着いたのでした。



疲れた・・・。
もうこの時点で、万博へのワクワク感なんて消え失せています。どこかで休みたい。腹が減ったし、雨に濡れて寒いし、行列にうんざりしてます。
D払い(バーコード決済)が出来ない罠
とにかく、どこかで休みたかったので、パビリオンよりも食事することにしました。
手軽に確認できる紙のマップがないので、どこにフードコートがあるのか分かりません。万博アプリを立ち上げて、食事するところを探すのですが、やっぱり分かりません。つまり、万博アプリは分かりにくい。そういったアプリなんです。
大屋根リングの下をひたすら歩いていると、大屋根リングの下にベンチが設置されていて、そこで皆さん食事をとっておりました。
その前にフードコートらしき建物があり、どうやらそこで買った料理を、大屋根リングしたのベンチで食べているようです。












見ていると見慣れた食器。あれは多分神座ラーメンです。ここまで来て神座のラーメンはないなぁ。いつも食べ慣れているラーメンなので、もう少し違うものを。息子がニューヨークで食べ慣れたものがあったそうで、チキンライスなんだそうですが、それを食べることにしました。



やっと食事にありつけるわ



マジでうめぇよ
と思っていたら、お金払うレジの前でまたもや通信障害。ドコモの D 払いは使えず、バーコードも表示されない。つまり支払いができないということで、飯を食えないという罠が待っていたのでした。
幸いスマホの充電が切れたことのことを考えて、モバイルバッテリーとキャッシュカードは持ってきていたので、なんとかキャッシュカードで支払いを済ませ難を逃れました。
これでめでたしめでたしではないのです。次は食事のとる場所の問題が出てきました。フードコートフロアの真ん中にテーブルがあるのですが、このテーブルは全て予約制。予約にもお金がかかり500円という始末。




アホらしくて、テーブルに500円払うのはとてもアホらしくて、外で食べようかということになり、外に出ると雨が降っている。そういえば大屋根リングの下のベンチでご飯を食べていた集団がいたので、なるほどそういうことかと理解して、大屋根リングのベンチに移動しました。
すると雨は強まり風は出てきて、大屋根リングの下まで雨が入り込む始末。雨に濡れながら食事をするという地獄絵図。もうたまらんとベンチを立ち、雨の濡れない真ん中まで来て立ち食いです。




そこに取材クルーに取材を申し込まれ、息子と二人でカメラの前で万博の不平不満をぶちまけたのでした。



ありえへん



なかなかこういった経験は出来ないよ(笑)
パビリオンを予約出来ない罠
飯も食ったしパビリオンでも入ろうかと。やっと万博に本腰入れれるなと。
そういうわけで万博アプリを立ち上げて、パビリオンの予約をしようとすると、まあこれがまた使いにくい。他の人のチケットもまとめて予約をしようとした場合、チケットのID を入力する場面がある。このチケットの 一度入力すると、それで終わりかと言うと違うんです。長い ID を毎回入力を求められる。
これ息子と二人で行ってるからいいものの、4人組とかだったらID を3回入力しなければいけません。しかも毎回です。このパビリオンの予約方法は、予約するの難しくしている原因の一つ。






しかも、パビリオンの予約にこぎつけると、予約可能マークが全くない。全てバツバツ。赤のバツ印。いかに動画を乗っけておきますが、これはスマホ画面のキャプチャーです。見ての通り軒並み予約不可能になっています。
事前の案内では、入場してから10分後に予約が可能になりますと書かれていましたが、確かに予約画面までは行けるものの予約することは不可能であり、入場してから10分後に予約ができるなんてことは全くない。



これを信じた僕がアホでした。
この時点でもう帰りたいなという気持ちは正直あったのですが、4000円もするチケットを買って入場してるのだから、パビリオン1つぐらいは入らなければもったいないという気持ちが残っていました。
なので、多くの群衆がブルーインパルスを見ようと大屋根リンクにいるうちに、比較的空いているパビリオンに向かいました。それがスペイン館。
それでも40分は待ったと思います。
やっと万博らしさが出てきたなと、期待してスペイン館の中に入ると、展示物は少なく最後のほうはポストカードが並べられているだけ。オレンジ一色の内装や、光で演出してごまかしているだけで、まるで中学校の文化祭レベル。しかも壮大な資金をつぎ込んだ手抜きパビリオンでした。
本国から万博予算が出なかったのか、突貫工事で展示物まで間に合わなかったのか、よく分かりませんが驚きも感動もなく、一瞬で終わりました。
これが唯一入場したパビリオンの感想。いや違うな、もう一つパビリオンに入りましたが、これは何かジャングルジムみたいな箱を組み合わせたような展示物。そこにモニターが設置されていて見て回るという。しかも屋外。どこのパビリオンなのか確認する暇もなく、移動の合間にちょっと寄ろうかと・・・。そんな程度のパビリオンでした。
もう帰りたい・・・
X でトレンドワードになったようですが、まさにそんな感じで、4000円払って何もできない。雨に濡れて彷徨い歩き、実物大のガンダムも楽しみにしていましたが、もうそんな気力もなくて、遠目でチラッとガンダムを見て、写真を撮って疲れが感動も何もない。
雨の中、万博中央に森があるとかで、それを一目見ようと歩きましたが、どっち向いているのやらわからず、まさに行き当たりばったりの徘徊。
すれ違う人は傘をさして道幅を取っているので、人混みの中さらに人ごみという。まさに「もう帰りたい」でした。
移動しているだけでストレスを感じるという恐ろしい万博。これをどうやってこの後改善していくんだろう?



もう帰えろっか



そだな。帰ろうか。
お互い声には出さずともずっと思っていた「帰りたい」を口に出したら最後、万博への諦めがどっと押し寄せてきて、まだ14時だと言うに帰路に着くことになりました。
西ゲートを目指して、もはやどちらが西ゲートなのかも分かりませんが、何とかたどり着いた出口にはまたもや人だかりと行列が・・・。



これ何待ち?
ずらーっと並んだ行列には僕らと同じように万博に諦め帰路に着く人だかりができていました。それも半端のない長さ。後から聞くと1時間ほど並ぶ行列だったとか。
これラッキーなことに、ラッキーだったのかは分かりませんが、多分ラッキーだったんでしょう。この列を見た瞬間に、もう本当に嫌気が差して行列に並ぶよりも休みたいと言った気持ちが先だって、近くにテントを見つけたので休憩所だと思いそこへ移動しました。
ここは確かに休憩所でありベンチも濡れておらず座れることはできました。歩き疲れた体を休めて雨をしのげることもできて、少し余裕ができたところで思考力も戻ってきました。
そこで視野がパーッと開けてくると、もしやあれは従業員の出入り口ではないでしょうかと思われる、かなりスイスイと通れるゲートを発見しました。
もう疲れていて倫理観などなかった僕は、一般ゲートなど通るわけもなく、従業員のふりをしてこのゲートを出ようと目論見ました。
万博初日と言ったこともあり、雨が降っていると言ったこともあり、ゲートで人だかりができていると言ったこともあり、また昼から来てる人たちが入場できないとクレームの嵐になっていることもあり、現場はたいそう混乱していたのでしょう。
スタッフたちも今日が最初の実務です。警備員も、その警備員たちを束ねるリーダーも、次々と起こる問題に忙しく、僕たちが一般客かスタッフなのかわからず、なんなく万博会場を脱出することに成功したのでした。
大阪万博へ行く予定のある方むけの備えリスト
- デジタルチケットは使えない。紙で印刷するかスクリーンショットで画像として保存するべし。
- バーコード決済は使えない。キャッシュカードを持ってゆくべし。
- とにかく行列と待ち時間がある。簡易椅子をもってゆくべし。
- 雨が降れば雨宿り出来ない。雨の日は避けるべし。
- 当日のパビリオン予約は実質不可能。ただの散歩になる覚悟はするべし。
- 紙の地図は列に並んで200円。時間を無駄にしないように事前に地図を印刷するべし。
- 現場はとにかくスマホは繋がらない。はぐれた時の待ち合わせ場所を決めるべし。
- 空いてるパビリオンは突貫工事の手抜き展示。期待せず手抜きを楽しむべし。
- 飯はとにかく一食2000円は覚悟するべし。