強く引っ張らないという選択
秋の風が山の空気を変えてきました。見事に登山日和です。
登山部の場合
乾いた空気に、季節の移ろいを感じる日。登山部の集まりがありました。登山予定は11月。とうことで、最終の打合せということで10/25に居酒屋で集まったわけでした。
僕は登山部の部長という肩書きですが、実際には副部長がメンバーをまとめてくれていて、僕は次の山のコースを決めるだけ。人をまとめるのが得意ではない僕にとって、とてもありがたい存在です。
だから最終の打合せの声を掛けるのも、副部長がやってくれて、僕は登山コースをそこでプレゼンするだけです。まぁいろいろ意見は言いますが、強く主張はしません。
- 高野山町石道修行コース
- 京都嵐山~清滝~高雄ハイキングコース
高野山は7時間のトレッキングで、九度山から高野山までの空海ゆかりの参拝道を上るコース。かなりヘビィーなやつです。
京都嵐山のハイキングコースは、片道2時間のハイキング。高雄山の神護寺では紅葉がキレイで、ラストで瓦投げで厄落としです。
この2つのコースの動画は以下
高野山町石道の動画
京都嵐山から高雄山神護寺までのトレッキング動画
寄り添うリーダー
経営の仕事でもそう。支えてくれる仲間がいるおかげで、僕は安心して任せることができています。
部長になったのは、ただ登山経験があるという理由からで、メンバーのほとんどは未経験者ばかり。中には厚底ブーツで参加する女性もいて、「本当に登る気があるのかな」と思わず笑ってしまう瞬間もあります。
けれど、僕はあまり口を出しません。副部長が「次、厚底で来たら帰らすからな」と冗談まじりにちゃんと注意しています。
というのも、僕が「あれしろ、これしろ」と言ってしまえば、2番手が考える機会を失ってしまうからです。だからこそ、自分が前に出るのではなく、周囲が自発的に動けるように環境を整えることに意識を向けていたりします。
で、今回は女性が4名参加で、そのうち登山未経験者が1名いるとのことで、修行クラスの高野山町石道はちょっと無理かな。という事で嵐山高雄コースになったのでした。まぁ、女性が参加するかどうかで選択肢を作っていたので、落ち着くところに落ち着いただけの話なんですが。
まぁ、話はここが本題ではなくて、実はリーダーの在り方について見つめなおしているというのが話の本題です。
強引に話の流れをつくりますが・・・
寄り添うリーダーとして、大切にしていることがいくつかあります。
1. 「待つ」勇気
手を出した方が早いと分かっていても、あえて見守る。
失敗すらも成長の一部だと信じて、焦らず待つこと。
2. 「問いかける」姿勢
「どう思う?」「どう進めようか?」
指示ではなく問いかけで、相手の思考を促す。
そこに、主体性が育つと感じています。
3. 「責任を引き取る」覚悟
任せるということは、最終的には責任を背負うということ。
だからこそ、相手は安心して挑戦できる。
4. 「過程を評価する」まなざし
結果よりも、そこに至るまでの工夫や努力を見つめる。
「よく頑張ったね」「その視点は面白いね」
日常の中で、細やかな承認を積み重ねる。
5. 「不完全さ」を共有する
完璧であろうとするよりも、「僕も悩むよ」「僕も失敗するよ」と
自然体でいること。共に学ぶ姿勢が、安心を生むのだと思います。
親子関係でも同じ
こうした関わり方は、息子に対しても同じです。
彼に意見を押しつけることはせず、対等に接して、彼のペースを尊重して見守っています。時には問いかけ、任せて見守りながら、行き過ぎそうなときは、そっと寄り添うようにしています。
彼が何を選び、どこへ向かおうと、そのプロセスに意味があると思うから。
強く引っ張らないことで、育つ関係があります。
時間はかかるかもしれませんが、そこに根を張る信頼がある。
人は、人の中で育つ。
だからこそ、そっと見守る場所にいたい。
そんなことを考えている今日この頃でした。
