大阪万博閉幕日のカオス「そう、それでいい」

万博の閉幕日。
22時で終わるはずのイベントは、
静まるどころか、これからが本番のように熱を帯びていました。

22時閉幕に向けて警備員が誘導をはじめましたが
海外パビリオンを中心に賑やかなパーティーが始まり
閉場時間を過ぎてもどんちゃん騒ぎ。

誰も止められない――
文化の違いが、まるで風のように境界を越えてゆく瞬間でした。

日本人はルールや秩序を大切にします。
そのぶん、「やりたい」よりも「すべき」を優先して生きている。

僕も長いあいだ、そうでした。

経営者として、夫として、父として。
役割に応えることで、存在を保ってきたように思います。
でも、あるとき気づいたんです。
その生き方では、自分が遠のいてしまうことに。

それから少しずつ、
「やりたい」を選び、「ありたい自分」を確かめながら生きるようになりました。
自分を責めるより、自分を大切にすることを学びながら。

不思議なことに、
そうしてはじめて、他人の「やりたい」を心から応援できるようになりました。

誰かが楽しむ姿を見て、自分の中にも光が灯る――
そんな感覚を、閉幕万博の夜に思い出しました。

海外の人々がパビリオンで音楽を奏で、
互いに抱き合い、踊り、笑い合う。
「最後だから」ではなく、「今この瞬間を生きる」ための歓び。

それを見つめながら、
僕は心底「そう、そうれでいい」と思えました。

かつての僕は、あの輪の中がわからなかった。
でも今なら、肌感覚でわかる。
誰かの楽しさを、心から祝福できる。

そして思いました。
再会とは、近づくことではなく、
同じ方向を見つめられるようになることなのかもしれない、と。

もしどこかで風がつないでくれるなら、
それぞれの場所で笑っていられるように。

そんな小さな願いを胸に、
大屋根リングを歩き最後の万博を楽しみました。

――あのリングの光は、まだまだ輝きそうです。

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この記事を書いた人

福祉事業の経営をしてます。①小規模多機能のケアマネ②現場の介助③厨房で料理作り④体操教室など地域ボランティアをしています。
「やってみる」を軸に人生の幅を広げます。ウインドサーフィン・登山・カメラ・バイクはSV650・競馬・FX・株式投資・投資信託などなど。体験を記事にしています。

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