2025年10月13日。大阪万博の閉幕日です。
半年間続いた国家プロジェクトの最終日。僕は再び夢洲を訪れました。
実はこれで27回目ぐらいです。たぶんそんな感じ。詳しく数えていないので(笑)
思えば、4月13日の開幕の日もこの地を踏んでいました。あの日は息子と二人、雨の中、大屋根リングを歩き、食事を探して彷徨い、苦笑いしながらパビリオンを巡った記憶があります。正直、あの混雑と不便さはしんどかった。でも、それでも心に残る一日だったと思います。
そして今日。最後にこの場所へ。
本当は、閉幕日も息子と行く予定でした。開幕と閉幕、どちらも親子で見届けられたらと思っていたんですよね。でも、体調がすぐれないから人混みは避けるとの返事。

「パパだけ行ってきて」
と言われて、少し残念だったけれど、その判断を尊重しました。



彼には彼の世界がある。
夢洲は想像以上の人混みであふれていました。閉幕日ならではの熱気。大屋根リングも身動きがとれないほどで、歩くというより、列に流されながら進む感覚。つまずきそうになりながら、僕もその流れに身を任せていました。
その時、ふと思ったんです。
「これが27回目の万博。そのすべての想い出が、今日で最後なんだな」
大屋根リングから見渡すパビリオン。その景色を、ちゃんと目に焼き付けておこうと思いました。
もうすぐ閉幕。#大阪万博 pic.twitter.com/wY49OF9PX6
— ライカー副長 (@yamaosun) October 13, 2025
そして、心がざわついたのは……
もし、あのまま続いていたなら、一緒に見ていたかもしれない人がいたこと。
万博の閉幕という特別な日。並んで歩いていた未来が、もしかしたらあったかもしれない。そう思うと、なんとも言えない感情がこみあげてきました。
楽しい時に、その楽しさを分かち合える人が隣にいない。それが一番つらいことなのかもしれません。
でも会場は、そんな感傷を吹き飛ばすようなどんちゃん騒ぎでした。
22:30閉幕しても大盛り上がり#万博 pic.twitter.com/7hMOOzL6NZ
— ライカー副長 (@yamaosun) October 13, 2025
本来なら10:00で閉幕のはずが、各パビリオンでは音楽や歓声が鳴り響き、警備の誘導もかき消されるほど。10:30を過ぎても人は残り、みんな最後の時間を惜しんでいました。
その光景を見ていて、羨ましく思ったんですよね。
半年間を共に過ごしたスタッフたち。その表情には、達成感と寂しさ、そして深い絆がにじんでいました。
「僕も、あの輪の中に入りたかったな」と少し羨ましく思ったんですよね。
何かを一緒に作り上げる経験。その中でしか生まれない仲間意識や時間の重なり。そういうものに、僕はずっと憧れているのかもしれません。
きっと、この万博に関わった人たち一人ひとりに、それぞれの物語があったはずです。僕のように、ただ見届けに来ただけの人間にも、ひとつの想い出ができました。
そしてその想い出は、こうして書き留めることで、誰かの記憶の片隅に残るかもしれません。
そんな気持ちで、2025年大阪万博の閉幕日を記録しておこうと思います。
ひとつの時代が終わり、また新しい時代が始まってゆく。
出会ったすべての人との時間が、今の自分をつくってくれた。
それぞれの場所で、それぞれの物語を続けていこう。